ケニアに出張しました

2023/09/20

こんにちは。

河口研M1のkaiyaです。IoRプロジェクトの一環でケニア出張を行いました。

名古屋大学からは、米澤先生、kaiya、haruの3人が参加しましたので、その様子をご紹介します。

IoRプロジェクトについて

JST-CREST IoRプロジェクト(= Internet of Realities)は、 Trusted Inter-Reality基盤の研究・開発を目的としています。情報技術が物質空間から仮想空間へと我々の現実を拡張する中で、VR技術の進化により生じるセキュリティやプライバシーリスク、肉体・精神への影響などの課題に対応するため、IoRは新しいトラスト基盤の確立を目指しています。

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ケニア共和国

ケニア共和国は東アフリカに位置する共和制国家で、インド洋に面しています。豊かな自然と多様な文化で知られており、首都ナイロビはその中心地となっています。

ケニアは42の異なる民族が住んでおり、それぞれが独自の文化と伝統を持っています。公用語はスワヒリ語と英語ですが、政府の公文書や教育では主に英語が使用されています。最近では、特に若者の間で日常会話でも英語が広く使われるようになっています。

ナイロビ空港到着

ナイロビ空港。映っているのはB4のharuです。羽田からナイロビまでは、ドバイ経由で15時間を要します。

haruがニコニコしています

Kenya Tourism Board訪問

ケニア観光局(Kenya Tourism Board)を訪問し、CEOと会談しました。我々の開発しているMetaPoのコンセプトを説明し、その実用性と可能性について深く議論しました。CEOは、ケニアの豊かな自然と文化を世界に発信するためのツールとしてMetaPoに高い関心を示されました。特に、観光地のバーチャルツアーやケニア文化のプロモーションに関する連携案が提案され、今後の協力の方向性が明確になりました。

CEOとの議論の様子 Kenya Tourism Board みんな笑顔

Firesideセミナー実施

この日は、ナイロビからナロックへと移動し、夜にはFiresideセミナーを開催しました。セミナーでは、MetaPoのコンセプトを詳細に説明し、その実用性と応用範囲を示すデモンストレーションを行いました。参加者からは、MetaPoの新しいコンセプトに対して非常に高い評価を頂きました。

また、ナイロビ大学の教授と遠隔でディスカッションを行い、学術的視点からの貴重なフィードバックを得ることができました。特に、MetaPoの応用可能な分野について深く掘り下げ、今後の研究開発に向けた具体的な方向性を探る有意義な議論となりました。

セミナー後には、ナイロビ大学の学生たちとの交流会を実施しました。学生たちと談笑したり、互いの文化の違いや研究内容について意見交換を行い、新しい視点やアイディアを得ることができました。特に、異なる研究分野や国柄の違いに基づく意見は非常に刺激的で、自身の研究やプロジェクトを見直す貴重な機会となりました。

Firesideセミナーの様子 Firesideセミナー

ナイロビ大学の学生との交流 Firesideセミナー

Nashulai Conservancyコミュニティ/マラ国立公園視察

この日はNashulai Conservancyコミュニティを訪問し、マラ国立公園でサファリツアーをしました!

TOYOTAのランドクルーザーで国立公園を巡り、サファリ環境を動物を探しながら車で移動する「ゲームドライブ」を体験しました。ゲームドライブでは、BIG5と呼ばれる動物(ライオン、象、ヒョウ、サイ、バッファロー)をすべて見ることができると運がいいとされており、我々もBIG5のコンプリートを目指してサファリツアーに臨みました。

国立公園の風景 サファリの風景

ライオン ライオン

バッファロー バッファロー

ゾウ 象

ヒョウ ヒョウ

サイは見ることができませんでした。残念。ガイドさんが言うには、BIG5の中でもサイはとりわけ希少とのことです。

野生動物の中には我々の近くまで来てくれる動物もいました。といっても、サービス精神が旺盛というわけではなく、むしろこちらを気にかけていないという印象です。人間のことなどは眼中にないという態度が、動物園で飼育されている動物と違うところでしょうか。動物たちの野生の姿をありのまま観察できるという点が、ゲームドライブの醍醐味だと思います。

研究へのインスピレーションと現状の課題

BIG5の全てを観察することは叶いませんでしたが、ゲームドライブは本当に記憶に残る体験でした。 見渡す限りの草原、動物園では見られない野生動物、数えきれないほどのヌーやシマウマの大群を目の当たりにし、日本にいながらこの体験を再現するにはどうすれば良いだろうかと考えました。

現状のMetaPoでは、ロボットアームによる物理的なコミュニケーションと360°映像による空間共有は実現できているものの、現地の空気感や匂い、触覚などの情報はまだ再現できていません。「現地の空間や、その場所の雰囲気をそっくりそのまま再現する」という課題は、我々にとって大きな挑戦だと感じました。

マサイ族の学校でのワークショップと村訪問

マサイ族の学校でワークショップを行いました。例によって、我々はMetaPoのコンセプトを説明し、簡単なデモンストレーションを行いました。特にジラフセンターで撮影した180度のVR動画を体験してもらった際、学生たちがVRのキリンを手で触ろうとする様子が非常に印象的でした。

その後、マサイ族の村を訪問しました。村では歓迎の歌を歌っていただき、村の生活や文化について詳しく説明を受けました。マサイ族の豊かな文化と伝統に直接触れることができ、貴重な体験となりました。

ワークショップの様子 ワークショップ

マサイVR

マサイ族の村を見学している様子 マサイ(本物)

Nashulai Conservancy視察2、移動:ナロック→ナイヴァシャ

この日はナロックからナイヴァシャへ移動しました。

我々はナイヴァシャ湖を訪れました。奥に見える桃色の集合はフラミンゴの群れです。ナイヴァシャ湖にはフラミンゴやカバが生息しています。 そんなナイヴァシャ湖ですが、森林伐採の影響で水位が上がってしまい、問題になっています。 実際に撮影した画像の通り、浸水して朽ちてしまっている建物や木々が見られました。

ナイヴァシャ湖のフラミンゴの群れ ナイヴァシャ湖

木々や建物が浸水していまっている様子 フラミンゴ

Kenya Export Promotion訪問

最終日にKenya Export Promotionを訪問しました。MetaPoのコンセプトを説明し、 VR技術とデジタル空間を通じたケニアの魅力発信について活発な議論を行いました。特に、2025年に予定されているイベントでのMetaPoの活用について具体的な提案がなされました。

ケニアの魅力をどのように世界に発信し、観光客やビジネス機会を引き寄せるかについて戦略的な視点が共有され、非常に有意義なミーティングとなりました。 Kenya Export Promotion

その他

ナイロビ都心

移動中、ナイロビ都心の様子です。発展している印象を受けました。 ナイロビ都心

ケニアの食事

ケニアのご飯です。白い食べ物はUgali(ウガリ)という食べ物でトウモロコシやキャッサバなどの粉を練って作られます。非常にパサパサとしているので単体で食べるのは難しいです。 副菜はManagu(マナグ)という野菜です。ほうれん草のおひたしに近いかもしれません。主菜の牛肉もとても美味しかったです。ちなみに、ケニアでは牛の放牧が盛んに行われており、牛の頭数が多いため、鶏肉より牛肉の方が安価でした。 ケニア飯

ナイロビ郊外

ナイロビ郊外の様子です。露天商が目立ちます。商品は、壺やプランター、衣服、装飾品など様々です。道路脇だけでなく中央分離帯付近で歩きながら帽子やベルトを販売している人もいて驚きました。ナイロビ郊外にはスラム街もあり、貧富の差が伺えました。 ナイロビ郊外

田舎の風景

道中の絶景です。写真では伝わりませんが、この風景が視界全体に広がり、それが遥か遠くまで続いており、壮麗でした。 ケニアにはこのような風景が多くありました。 絶景

路上販売

トウモロコシなどを車道脇で販売している人が何人かいました。注文すると車の傍へ来てくれるため、ドア越しに取引します(ドライブスルーみたいな感じ)。 日本では見ることが無いので衝撃でした。 焼きトウモロコシを売っている人

ヘルズゲート国立公園

ここはヘルズゲート国立公園という場所です。映画トゥームレイダー2のロケ地となった場所だそうです。 たくさんの動物が生息する雄大な大地を自転車で走りました。 公園内にはオルカリア地熱発電所という発電所があります。ここはケニアの総発電量の約6分の1を担っているのだそうです。近くには天然温泉もあり、我々はそこで疲れを癒しました。 ヘルズゲート

Nairobi National Museum

Nairobi National Museum(ナイロビ国立博物館)にも訪れました。ここには、ケニアの動物の剥製が展示してあったり、ケニアの伝統衣装、遺産などが展示されていました。道中見つけた鳥の名前を知れたり、ケニアの文化に触れることができたりして、とても勉強になりました。 NationalMuseum

まとめ

私自身、海外へ行くのは初めてだったので、非常に刺激的な出張になりました。日本では見られないもの、味わえないもの、聴こえないもの。そういうもの連続で、圧倒されるばかりでした。 やはり、新しい体験はいいですね。

それでは、最後までご覧いただき、アサンテございました。


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