アイルランドのIoTWeekに現地参加してきました!

2022/09/08

こんにちは、Urban Designチーム所属, 河口研M2のnamiki(坂倉波輝)です!

普段は国勢調査などの統計データや人流データなどの時空間データを用いてスマートシティ関連の研究に携わっています.

2022年の6月末にアイルランドのダブリンで開催されたIoTWeek2022に米澤先生とhitoshiさんの3人で参加してきたのでご紹介します.

COVID-19によりしばらく海外出張はできなかったので研究室としても久しぶりの海外出張でした.

アイルランド、ダブリン

アイルランド(アイルランド共和国)は北西ヨーロッパアイルランド島に領土を持つ共和制国家です.

実は、アイルランドはイギリスがEUから離脱したことにより、EUで唯一の英語が公用語の国です.

また、アイルランドの公用語として、アイルランド語というゲール語のひとつが使われていますが、若者をはじめ、基本的に英語を使うようです.

今回訪れたダブリンはアイルランドの首都で、人口が約55万人の都市でアイリッシュパブの聖地として知られています.

dubrin ダブリンの中の公共交通機関はこの2階建てバスがメインです.

IoTWeek2022

今回参加したのはIoTやスマートシティをテーマとした国際的なカンファレンスであるIoTWeek2022です.

crokepark_stadium

会場はアイルランドの首都ダブリンの郊外のCroke Parkというスタジアムに併設された会議場でした.

大学や研究機関だけでなく、民間企業や行政の関係者も多く参加しており、欧米のIoTやスマートシティに関わる有識者がたくさん参加していました.

crokepark_IoTweekPannel

crokepark_inside

今回は米澤先生がUTA(Urban Technology Alliance)のメンバーとして講演されるということで、スマートシティ関連のワークショップをメインに参加しました.

ドローンを用いてデジタルツインを推進している事例やスマートシティのデータ基盤技術に関する取り組みなどスマートシティのプロジェクトや技術の実例がプレゼンされ興味深いテーマがたくさんありました.

その中でも興味深かったのが、アメリカとヨーロッパのそれぞれのスマートシティプロジェクトの専門家がスマートシティ推進の現状についてディスカッションをする場面があり、それぞれの地域でのスマートしての現状や課題が生々しく語られていました.

crokepark_UTA

また、私もプロジェクトで関わりのあるUTA(Urban Technology Alliance)のワークショップがあり、そこではUTAの取り組みや日本、台湾、韓国などのスマートシティの事例紹介がありました.

takuro_presentation 日本の事例を紹介する米澤先生

その日の夕食はプロジェクトでもお世話になっている、Rodger Lea夫妻とO’Neill’s barsというアイリッシュパブで夕食をいただきました.

いままでオンラインでのやり取りはしていたのですが、オフラインで会うのは初めてです!

with_Rodger

with_Rodger2 O’Neill’s barsの外観

研究プロジェクトによってはこのように海外の研究チームや団体と関わりを持つこともあるので、日本だけでなく海外と関わりを持ちたい学生さんにとって河口研はとてもいい環境なのかもしれません.

Trinity college訪問

実は今回の出張に伴い、アイルランド最古の国立大学であるTrinity college(1592~)のDr. Gavin Dohertyの研究室に訪問しました!(名古屋大学は1939年なので数百年も歴史に差がありますね.)

この研究室は、メンタルヘルスやデジタルヘルスなどHealth系のHCI(Human Computer Interaction)の分野においてとても有名な研究室として知られています.

あいにくDr. Gavin Dohertyは出張のためにいらっしゃらなかったのですが、Doctorの学生の皆さんとお互いの研究内容紹介やディスカッションをして交流しました.

with_trinityCollegeMember

with_trinityCollegeMember4

with_trinityCollegeMember3

また、大学内にアイルランドで唯一のイギリスの納本図書館であるトリニティ・カレッジ図書館が一般公開されており、観光客で賑わっていました.

ここには、アイルランド共和国宣言に加え、世界で最も美しい本とも呼ばれるケルズの書(The Book of Kells)が展示されています.

ケルズの書は聖書の手写本であり、なんと8世紀(日本は奈良時代)に制作されたそうです.

with_trinityLibrary

まるで、映画の世界のような幻想的な雰囲気の図書館でした.こんな図書館が大学内にあるなんてすごいですね.

そして実は、映画スターウォーズのジェダイアーカイヴはこの図書化がモデルだという噂があるそうです.

確かに似ている!

jedi ジェダイアーカイヴの画像 引用:ウーキーペディア

所感

私は河口研究室に所属して初めての海外出張だったのですが、大変貴重な経験をすることができました.

IoTweekのワークショップやTrinity collegeの学生さんと交流して、オフラインで国籍関係なく交流ができる素晴らしさも感じました.

特に印象的だったのが、アカデミックの分野において、そのテーマにおける界隈は意外と狭いということです.

先生曰く、今回のようなカンファレンスに参加して積極的に交流をすることで人脈が広がり、新たな研究プロジェクトが発足することはよくあることだとか.

個人的にはドライな印象を持っていたアカデミック・グローバルの世界ですが、意外とウェットで人間臭い要素もあるのかもしれませんね.

どんな環境でも人脈の大切さを感じ、研究と英語のモチベーションが爆上がりした海外出張になりました.

その他

出張の醍醐味は現地の文化に触れたり、オフの時間の観光ですね.

今回のダブリン出張のオフの時間をシェアいたします.

もちろん、研究のための出張ですよ.

まちがっても、観光のための出張ではありません.はい、、

ということで、現地でのローカルな体験や観光のエピソードも簡単にご紹介します.

Guinnessビールの故郷、ダブリン

ダブリンは黒くてコクのあるビールでおなじみのGuinnessビールの故郷です.

ギネスストアハウスというGuinessビールのテーマパークがあり、Guinessビールの工場見学ができます.

そして、見学の最後に最上階の展望デッキで生のGuinnessビールを飲むことができるのです!(ぶっちゃけ目的はこれ)

guiness1 チケットを渡すと、その場でビールを淹れてくれます.

80%ほどビールを淹れたら沈殿を少し落ち着かせて、最後に泡を淹れて完成です!

guiness3 コクがあり、重いビールなので飲み切るのが少し大変でした.

guiness2 みんなで極上の一杯を堪能しました.

食事事情

ダブリンの食事事情ですが、お隣がイギリスということもあってか、じゃがいも料理やシチュー、フィッシュアンドチップスがローカルフードとして有名です.

ホテルに置いてあった雑誌の1ページにこのような広告がありました.

解釈はおまかせしますが、アイルランドの歴史と食糧事情を端的に表してるんじゃないんでしょうか?

potato

ご安心ください!アイルランドはヨーロッパです!

もちろん、レストランでは各国のおいしいごはんをいただけます!

今回の出張の食事の一部をご紹介します.

tacos ダブリン到着後はじめての食事はメキシカンレストランでの激辛タコスでした.

hitoshiさんはチリソースをかけ過ぎて涙目になっていました.

sandwitch

sandwitch ディスプレイに並んだ食材から選んでカスタムしてくれるサンドウィッチ屋さん.

breakfast1 念願のアイルランドの伝統的な朝食「アイリッシュブレックファスト」に満面の笑みのhitoshiさん

breakfast2 私はアボカドトーストと大好物のホットチョコレートを頂きました.

breakfast3 フランス料理のカフェでのCroque-madame.(ここでも激甘のホットチョコレートをオーダー)

物価、高い....

残念ながら、ダブリンの物価はとても高いです.

スパゲッティを食べると軽く3000円しますし、パブでビールを頼むと一杯800円以上します.

ご飯とお土産でどんどん諭吉さんが飛んでいきます...

pasta 3000円のスパゲッティ

パブの街、ダブリン

ダブリンはアイリッシュパブの聖地でいたる所にパブがあり、夕方からたくさんの観光客で賑わっています.

しかも、ダブリンは緯度が高いので夜中でとても明るいのです.(いつまでも飲めちゃう!!)

オフの時間にhitoshiさんとパブをはしごしてきました!

templeBar 観光名所としても有名なアイリッシュパブ、"The temple bar"

hitoshiBeer Island's edgeとおちゃめなhitoshiさん

namikiBeer 私namikiは軽めで飲みやすいビールを頂きました.


いかがでしたか?

ダブリン旅行記 ダブリン出張をお届けいたしました.

最近はCOVID-19に関する制限も緩和され、海外出張の機会も増えてきました.

研究室の支援のもとで海外でアカデミック(+α)な経験ができることも弊研究室の良さかもしれません.

together

面白い体験をしたい人は是非河口研へ!

今回のご紹介は以上となります。

見学希望やお問い合わせ,いつでもお待ちしています。


追記

21:00の羽田空港

13時間のフライトを終えて疲労困憊の状態で空港の荷物受け取りレーンで預け荷物を待っていたら、

「すみません、ワンちゃんが反応してしまったので、リュックの荷物全部出してもらえますか?」

振り向くと農林水産省の文字が入った制服を着た職員さんと1匹のワンちゃんがいました.

動植物検疫探知犬が私の荷物から違反物の匂いを嗅ぎ取ったらしく、ちょこんと探知犬がそばに座っていました.

結局、バックパックからお土産や機材などの荷物を外に広げて、職員のチェックで異常はなかったため解放されました.

職員の方いわく、動植物検疫探知犬は疫病や病害虫が日本へ侵入することを防ぐために肉製品、果物等を嗅ぎ分けているのだそうです.

あとで思い出したことなのですが、実は帰国日の朝に買ったサンドウィッチがリュックの中で液漏れするというハプニングが起きました. どうやら、動植物検疫探知犬はこの匂いに反応したようです.

帰りの新幹線まで残り30分と時間が迫っていた中でのハプニングでしたが、めったにない体験をしちゃいました.

次回から海外に行く際には食材の匂いがリュックにつかないように気をつけたいと思います.

動植物検疫探知犬、お勤めご苦労さまです.